永本秀男展「時間の海」
期間:2019.7.8-13
場所:Gallery 風(中央区銀座8-10-4 和孝銀座8丁目ビル2階)
通りの看板の絵が気になったので、これまで入ったことのないギャラリーに入った。
表の看板の絵は130号ほどの大作、他にも同様の大作と小品がある。
作家が在廊し、話も伺うことができた。
画面の具象の人物の輪郭や空を背景としたビルの風景らしい部分や、鳥や、何かは判然としない線の模様や、あまり意味もなく書き連ねた数字、1234・・などが描かれているが、色が美しい。繋がりがないようでいて意識の中で繋がっている象形が一つの画面にまとめられている。
画材は岩絵の具で、膠を使っているとのこと。布切れなどもコラージュで使われている。台はベニヤ板。
好きな画家の名前を聞くと、マチス、ボナールなどの名前が出てきた。
画面に「時間の海」を定着させる姿勢は、海の岩の模様に地球の時間の流れを見る八木祥光の姿勢とも繋がるように思える。
将来的に、この作家の画風がより単純化され、色と線が純化された時の絵が楽しみだと思わせる。