幸村百理男 著 『禁煙サプリ タバコのことを理解すれば自然に禁煙できる』

発売所:アマゾン

定価:kindleで500円

 

眼医者である著者が何度も失敗した自分の禁煙体験を踏まえ、どのようにタバコの誘惑を克服して、禁煙に成功したかを、医学的な解説を踏まえて、解き明かした本である。著者は3ヶ月禁煙に成功しても、副流煙などで、ニコチンが体内に入ると、それが脳内の喜びを呼び覚まし、ついタバコに手を伸ばし、挫折する例がなぜ多いかを、医学的に説明している。タバコで得られる喜びは、実はタバコ無しで得られる喜びの総量を下回り、タバコに支配されたタバコ脳では、タバコを吸える環境を求めて、その人の行動を制約してしまうので、趣味や人間関係などより広い環境から得られる喜びが失われているとしている。それも自らの体験に基づいて解き明かしているので、説得力がある。

医学的な説明によれば、キーは以下の事です。

脳に入ったニコチンは喜びの引き金になるアセチルコリンに構造が似ていて、タバコでニコチンが過剰に供給されるためにアセチルコリンの脳内の分泌が少なくなり、また、アセチルコリンを受容して、活力をもたらすドーパミンを引き出す窓口になる受容体が過剰なニコチンへの防御反応として数が少なくなります。そのため、ニコチンが供給されないと、受容体が反応し、ドーパミンを供給し、喜びのシャワーを浴びれなくなるというのです。いわば、「喜びのダム」が形成されていて、ニコチン無しでは喜びのシャワーが供給できなくなっているのです。また、タバコと鬱やアルツハイマーとの関係も説明されています。

禁煙を志し、断念した経験のある人、タバコという悪友とはもう縁を切りたいと思っている人には、手助けになる本だと思います。